タンザニア徒然草

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zoom RSS 国際エイズデーのあとで

<<   作成日時 : 2016/12/06 21:33   >>

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 12月1日は国際エイズデーだった。その前後は、タンザニアではHIV/エイズ関連の報道が多かった。

 報道※1によると、タンザニアには140万人のHIVとともに生きる人々がいるという。TACAIDS(Tanzania Commission for AIDS)のリポートによれば、そのうち現在ARVs(抗レトロウィルス薬)の治療を受けている人が839,000人なので、全体の約60%が受けていることになる。



 今年の10月3日のThe Citizen紙のニュース※2では、WHOは‟Treat-all"(すべての人に治療を)(のちの報道では、"Test and Treat"(検査と治療)となっていた)という新しい方針を発表したとのことで、それは、免疫力を保つCD4(陽性Tリンパ球)の値の変化にかかわらず、検査によってHIV陽性が判明したら、ART(抗レトロウィルス治療)を始めよう、ということなのだそうだ。(日本の「抗HIVガイドライン」にも、すでに今年の3月版で「CD4の値にかかわらずすべてのHIV感染者に治療を推奨する」とあった)

 今までの方針(感染後、すぐにではなく、CD4の値によって治療を始める)でもちゃんとした治療を続ければ、HIV感染前とほぼ変わらない生活ができるという。しかし、早めに治療を始めることにより、体内のウィルスが減り、健康維持がしやすくなるし、他者への感染リスクも下がるのだそうだ。

 UNAIDS(国連合同エイズ計画)は「2030年までにエイズの流行終結」と目標を掲げている。

 WHOのホームページには、世界の3,670万人いるというHIV陽性者のうち、今ART(抗レトロウィルス治療)を受けている人は1,820万人で、全体の46%にすぎないとある。(妊婦は子どもへの感染を避けるため、10人に8人が治療を受けているそうだけど)

 タンザニアでは、ARTのための薬(ARVs)は必要な人に無料で配布されている。それまではCD4の値が500を切ると治療を始めるということだったけど、この新提案によりその薬を調達する資金がほぼ倍必要になる。今までもこの治療に関しては、資金の多くをPEPFER(米大統領エイズ救済緊急計画)、世界エイズ・結核・マラリア対策基金などのドナーに頼る部分が多い。果たして十分な資金調達ができるのだろうか。

 タンザニアの保健大臣のムワリム氏によると資金ギャップ(5,000万ドルほどの)は‟Test and Treat"プロジェクト実行には影響しないそうだ。ただ、国内の在庫を最大レベルに満たしておくことには影響するかもしれないので、ドナーやパートナーたちと協力し合いながらギャップを埋めていくという。

  WAMATA(Walio katika Mapambano na AIDS Tanzaniaタンザニアでエイズと闘う人々という名のNGO)のダルエスサラーム支部に訊いてみたら、WHOの発表は知っているけど、今のところ、新しい動きはなく、まだCD4の値が500を切ったら治療を始めるという方針から変わっていないとのことだった。‟Test and Treat"が当地で始まるまでには、まだ時間がかかりそうだ。

 ARTを一度始めたら、一生涯続けないといけない。中断は免疫力低下という命にかかわることにつながってしまうから。。資金が尽きて、薬が手に入らなくなるなんてことがあってはならない。

 WHOの発表ではまだHIVとともに生きる人々のうち、46%しかARTを受けていないという。受けてない54%の人々を含む彼ら全員の治療を始めるには、現在の2倍以上の資金が必要。その54%の中の多くはサブサハラ以南アフリカの人々だ。では、どうやってその資金調達をしていくのだろう。

 よい提言でも実践できないことには。。この先の動きが気になる。

 ‟People Living with HIV”=HIVとともに生きてゆく人々、の「Living=生きてゆく」の部分をどっしりとした太字にできたらいいなと思う。 


<補足>

 保健大臣が明らかにしたデータ(The Citizen紙12月2日※3)によると、HIVとともに生きる人はタンザニアの大陸側では人口の5.3%、うち、男性は3.8%だけど、女性は6.3%とかなりの差がある。それだけ罹患しやすい脆弱な状況に置かれている女性が多いということか。また、15歳から24歳の若者では10.6%とすごく高いというのも大きな問題。
 特に赤ちゃん、子ども、青少年、女性が感染しないための予防対策が必要なんだね。
 そして、未だテストを受けていず、自覚症状のないHIV感染者の存在もある。(日本でも「AIDSが発症してからHIV感染がわかるひと」の数も多くなっている※4という)なので、ともかくまず検査を!ということなのだろう。
 
 
 ※1 The Citizen紙 12月1日「Q&A:Govt funding of Aids plans explained」より
 ※2 The Citizen Anyone with HIV should set ART drugs
http://www.thecitizen.co.tz/News/Anyone-with-HIV-should-get-ART-drugs--says-WHO/1840340-2896598-s1hfopz/index.html
 ※3 Alarm over new HIV infections
 ※4 http://www.std-lab.jp/stddatabase/hiv-aids.php#hiv06



☆ルカニ村シリーズ、今回はお休みしたけど、続けますよ〜。次回は村の台所とコンロは?の話です。


 

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