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zoom RSS ルカニ村の台所から

<<   作成日時 : 2016/12/09 14:53   >>

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 土間にある石を三つ置いて作ったコンロの周りには、鍋や土器やしゃもじのほかのも小さなベンチや椅子がいくつか置かれていた。調理をする人とともにその子どもたちや手伝いをする人たちや、ただおしゃべりに来た人などが、コンロの火を囲むのだ。バナナシチューを煮込むちろちろと燃える火を見つめながら。

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ルカニ村の自分の台所のアパティキシさん(1994年):アパティキシさんはアレックスのお母さん

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アパティキシさんの台所の我が息子とアパティキシさんの孫(1994年)

 
 家の離れにある小屋の台所は、「社交場」でもあったんだなと思った。女性たちが自分の空間を作ることができる場所。

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アパティキシさんの台所からは煙が出ている(1994年)


 燃料は薪だから、近年はその調達のための森林伐採が問題になっている。薪の使用の少ない「エンザロかまど」使用の提唱もあったけど、あまり普及していないように思える。
 台所の概念が違ってたからじゃないかとふと思った。「エンザロかまど」だと、調理人は壁際のかまどのほうを向いて作業しなければならない。三石コンロの広がった空間と違って、そこが「調理場」になってしまうからではないか。

 夫とわたしがルカニ村で泊まったアレックスの家では、台所は離れでなく家の中にある。

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アレックスの家


 わたしが初めてルカニ村に行った1994年の台所は下の写真だ。

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 台所といっても、使っていない部屋を台所にしたっていう感じ。燃料は炭を使っていた。薪は自分で集めてくれば、ただだけれど、炭は購入しなければならない。写真の料理人のアレックス夫人のグロリアも当時、わたしたちとともにダルエスサラームからやってきたので、お金を出し合って炭を購入して、時間と手間をセーブするほうを選んだのだったと思う。

 普段はアレックス一家はダルエスサラームに住んでいて、ルカニ村の家には留守番の人がいるだけなので、離れの台所は必要なかったのだろう。

 2016年のルカニ村。隣のシーザーさんの家では、今も離れの小屋の台所の三石コンロで煮炊きをしている。

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 村の重鎮、キマロ先生の家の離れの小屋の台所には薪も積んであった。電線を回して台所にも灯かりがつくようにしたのですって。電気が来る前は、日の出前や日が沈んだあとの村の台所では、コンロの灯かりを頼りにしていたようだ。(わたしが最後に行った17年前には、ルカニ村にはまだ電気がきてなかった)

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 キマロ先生の家のダイニングルームには、コンロ付きガスボンベが置いてあった。最近、おつれあいの体調がすぐれないことがあるので、チャイを入れるためのお湯をさっと沸かしたりできるようにと購入したそうだ。6人の子どもたちは皆、巣立って、今は夫婦二人暮らしなのだ。

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キマロ先生がお湯を沸かしているところ


 テーブルと食器棚の間のあまり広くないところに置いてあるのが少し心配だっただけど、ちょっとしたものを温めたりするには、いちいち離れの台所まで行って火を起こさなくても済むので、助かっているそうだ。

 果たして今回、アレックスの家の台所にあったのもこのガスボンベだった。

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2016年のルカニ村のアレックスの家の台所


 95年に来た時には、水は歩いて5分くらいの共同水道までバケツで汲みにいかないといけなかったけど、今は、台所にもシャワー室にも蛇口をひねれば出る水道とシンクがついている。(トイレは水洗!)そして、マッチは必要だけど、シュッとひねれば使えるガスコンロがあるという便利さ。村の店でガスを扱っているところがあり、2万シリングでこの6kgのガスボンベを満たすことができるそうだ。ダルエスサラームの我が家の近くでは同じことが1万7千シリングでできる。1,500メートルの高度のある村までの運搬のことを考えると、すごく割高って感じでもないかな。ご飯は炊飯器で炊く。電気があるからね。

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炊飯器のある食卓


 バイオガス(家畜の糞尿から作った)のコンロも村には、あるはずなのだけど、それには今回、出会わなかった。

 ガスは「環境にやさしいクリーンエネルギー」と宣伝されてるし、政府もこれからの人口増加をふまえて「薪や炭よりもガスの使用を」※と提唱している。ガスは価格もだんだんと下がって手に入れやすくなってきている。(6sガスはダルエスサラームでは2014年に22,500シリングだったのが、現在は17,000シリング)
 村でも、ガスが徐々に薪に代わるようになっていくのだろうか。それは燃料の変化だけにかかわらず、コミュニティや家族の関係性の変化をも、もたらしてゆくのだろう。。



※「Charcoal demand ‘to double by 2030’」The Citizen 1Dec.

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